私が現役の時に二軍ですが、何度か盛田さんとはバッテリーを組ませていただきました。

盛田さんからはいろいろ教えていただきましたが、印象深いことがありました。

近鉄対中日、対するバッターは山崎 武司さんでした。

盛田さんはシュートが得意球のピッチャー、山崎 武司さんは緩いボールが得意なバッターでした。

ツーストライクになるまで全てシュート、ツーストライクになっても全てシュート、私はツーストライクになった時点でアウトコースに一球外そうと思ってサインを出したのですが、盛田さんは首を振ってシュート、ツーストライクから二球ぐらいファールが続いて私はさずがに一球外そうと思ってもう一度サインを出したのですがそれもまた首を振ってシュート、結局全てシュートで最終的にはレフトの浅いフライだったと思います。

ベンチに帰ってきて盛田さんに言われました。

『近、あいつはわかってても前に飛ばへんねんから続けたらいいねん。』

言い方は違ったかもしれませんが、このようなことを言われました。

その通りだと思います。

わかってても打てないバッターにわざわざ捨て球は無駄球です。

盛田さんとは数少ない会話でしたが、勉強になりました。